テープには、事件への関与を問いただす森川大司(だいじ)・宇都宮地検検事(当時)と、身に覚えのない追及に言葉を詰まらせ、すすり泣く菅家さんが克明に記録されていた。
足利事件とは別の女児殺害事件で、否認から再び「自白」に転じる場面が再現されると、法廷の菅家さんは体調不良を訴え、席を一時外した。「本当はテープを聞きたいと思っていなかった」と苦しみを語る。
逮捕後、足利事件を初めて否認した92年12月7日の取り調べ。「やってません」「全然かかわっていません。絶対言えます」と精いっぱい答えた。しかし、検事に「君、裁判所(初公判)ではね、この事件は間違いないと認めたでしょ」「それはなぜ?」「弁護士さんにはなんと説明していた?」と詰め寄られ、意気消沈した。
菅家さんは「検事は『正直に話してくれ。やっていないならそれでいい』と言うが、『やった』と言うまでは『そうか』と言って(解放しては)くれない。だから仕方なかった」と厳しい表情を見せた。
22日午後は、森川元検事の証人尋問が予定されている。「テープは黙って聞いていたが、言いたいことは山ほどある。なぜ犯人にしたのか。(検事も)私が無実ということは知っている。絶対に許さない」と語気を強めた。
【関連ニュース】
足利事件再審公判:聴取テープを再生 菅家さん否認の別件
足利事件:取り調べテープ再生 21日から再審公判
足利事件:菅家さん 古里の寺で除夜の鐘を突き年越し
死刑執行:09年は7人、08年から半減 現政権下はゼロ
足利事件:DNA鑑定「問題なかった」…公判で科警研所長
・ センター試験「現代社会」設問に疑義 「外国人参政権容認」不適切の声(産経新聞)
・ 人気上々! ご当地B級グルメ「おつけだんご」がコンビニデビュー(産経新聞)
・ 小沢幹事長 地検の事情聴取終わる(毎日新聞)
・ <虚偽記載容疑>大久保被告を逮捕 小沢氏の公設第1秘書(毎日新聞)
・ 民家全焼、2遺体発見=16歳と12歳の姉妹か−千葉(時事通信)